小澤征爾―日本人と西洋音楽 (PHP新書) 価格: 777円 レビュー評価:3.0 レビュー数:10 「東洋人である日本人が、果たして西洋音楽をできるのか」という小澤の持ち続けている問題意識と本書の副題にある「日本人と西洋音楽」は重なる部分があり、N響ボイコット事件を掘り下げた部分などそれなりに面白い部分もあるが、日本人と西洋音楽ということに意識が行き過ぎているのか、菊池寛や小林秀雄や三島由紀夫などの言葉を通じて小澤の音楽の本質に触れる手法などには無理さ加減と強引さを感じる。
いろいろな要素から小澤征爾を捉えたいと言う筆者の気持ちはわかるが、小澤をもっとスッキリ理解できる本にしてほしかった。 |
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ラヴェル:ボレロ 価格: 1,000円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 「のだめ」からオーケストラにはまりだした小3の息子が、私のLDからドンジョルジュのボレロを見つけ出し、かけたところ、CDを買ってくれ、というまでになりました。狂喜しつつ、パヴァーヌも楽しんでいます。 |
フォーレ:レクイエム 価格: 1,000円 レビュー評価:5.0 レビュー数:2 録音はDDDです。
当時のクラシック新盤発売直後の各雑誌(レコード芸術など)の評価は、最高レベルでした。
もっとも、発売直後は、たいてい評価が高いクラシックCD界ですが、本盤は、時が経ても、評価され続けるべき名演奏だと思います。
ジュリーニの演奏は、どれも、とにかくテンポが遅いですね。
ロマン派の交響曲やオペラなどを主なレパートリーとしますが、どの演奏も、まるで別の曲か?と思ってしまうくらいです。
本盤も同様に、かなり遅めのテンポでの演奏です。
それなのに、合唱をはじめ、ピリピリとした緊張感が |
チャイコフスキー:交響曲第5番 価格: 1,000円 レビュー評価:4.5 レビュー数:3 こういうヴィルトゥオーゾ集団というのは、自主性に任せて自由に弾かせるよりも、ある程度強引に引っ張っていく方が引き締まったいい演奏をするんじゃないだろうか。…序曲「1812年」の方は緊張感があり、ビシッと筋の通った好演。一方チャイ5は、悪いとまでは言わないが、一言で言うと何か締まらない感が残る。小澤さんのあまり歌い込まずスッキリとした表現や、比較的ゆっくりなテンポ設定にBPOがイライラしているとでも言おうか、やや求心力に乏しい弛み気味の演奏。あえてこれは小澤さんの問題ではなくBPOの側の問題だ、と申し上げたい。…もちろん管楽器をはじめ音は大変よく、一定以上のレベルの演奏であることは確か。「18 |
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カラヤン・メモリアル・コンサート2008 ~ウィーン・ムジークフェライン [DVD] 価格: 3,990円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 ブルーレイではなく普通のDVD版ですが、画質・音質・カメラワークも申し分なく、値段も手頃でお勧め。ベルリンの定期演奏版よりコンサートの空気がより濃く感じられ、カラヤンのメモリアル・コンサートと言う事とカラヤンの母国オーストリアでの演奏、と言う事で熱気が感じられる。肝心の演奏もすべてが理屈なく、そして申し分なく素晴らしい。ムターや小沢がカラヤンの思い出を噛みしめながら演奏しているのが伝わり感動的。小沢さん、って海外では絶大な人気があり、みんなに好かれているんだと感じた。 |
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同じ年に生まれて―音楽、文学が僕らをつくった 価格: 1,470円 レビュー評価: 4.5 レビュー数:8 小澤征爾と大江健三郎。活躍する世界は異なるが、1935年の同年に生まれた彼らは、中学3年のときに現在の仕事を目指し、若手芸術家として時代の先端を走り続け、粘り強く仕事を重ね、世界的にもっとも評価される日本人として自らの人生を築き上げてきた、という点で共通している。本書は40年来の友人である彼らが、青春時代、家族、教育、民主主義、音楽と文学、共通の友人武満徹、そして未来について、縦横に語り合った対談集である。 この対談集は次の2点で優れている。1つは、通常のインタビューや対談では見られないプライベートなエピソードや個人的な心情が、ストレートに語られているということだ。もう1点は |
ロストロポーヴィチ伝 巨匠が語る音楽の教え、演奏家の魂 価格: 3,570円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 演奏家、人間としてのロストロポーヴィチとしての伝記ものの書籍はあるが、それプラス教育者としての彼についてもここまで具体的に書かれている書籍は珍しいらしいのではないだろうか。著者が教え子だから成し得たと推測できる。教育者としての彼を見つめることによって彼の音楽に対する姿勢、生き様をより深く知ることができる。演奏家、音楽教育者などの専門家の方々も興味深く読めるのではないだろうか。 |